宿曜占星術と愛染明王
佐賀県のお寺様で愛染明王の修復をさせていただきました。
写真では分かりにくいですが、総高さは2メートル以上あります。
愛染明王は密教の「煩悩即菩提」の教えの象徴であり、愛欲・煩悩を悟りを求める心に導き、様々な悩みを救ってくれるとされています。
良縁、結婚成就、夫婦円満、無病息災、水商売守護などのご利益がありますが、その他に「破宿曜」というものがあります。
「破宿曜」とは、月や星の運行を読みとく宿曜占星術のことで、災厄を未然に防ぎ、または善星に大いに外護してもることを期する祈りの基礎理論です。
愛染明王は自ら住する日輪の強烈な光で、その宿曜の基盤となる星の輝きを制することを任としています。
天台宗や真言宗などの密教では、「星祭」、「星供」といった「星の信仰」があり、節分や冬至の日に「星曼荼羅」や「妙見菩薩」、「愛染明王」をご本尊として執行されています。